歴史について

世界でも有名な世界遺産アンコールワットがあるカンボジア王国。アンコールワットが建設されたとされるアンコール王朝時代は9世紀から数世代に渡りその時代が続いてきました。
ところが、1975年から1979年の4年間、カンボジア王国は王国始まって以来の悲しい時代、ポル・ポト時代を迎えました。知識人と呼ばれる人々が次々と大虐殺され4年間の短い期間で何百万人という人が虐殺されたと言われています。その名残で今でもカンボジアには年配の層が極端に少なく、子ども達が極端に多いというのが現状です。
しかし、カンボジア王国は近年目覚ましい発展を遂げています。そして、現地市民も母国であるカンボジア王国のさらなる発展に大きな期待をよせています。


治安情報

ODA(政府開発援助)の関係で橋や道路などを日本の協力の元に造っていますので基本的には親日家が多く比較的治安は良い国です。基本的にはカンボジアは優しい人が多いのであまり神経質になることはありませんが、最低限の海外渡航の常識は守る必要があります。海外旅行ではどの国でも気をつけるべき点を守って頂ければ安全で快適に過ごして頂けます。
なお、スリ、置引き、ひったくりに気を付けてください。夜一人で出歩かない、金を見せない、金目の物は身につけない、移動の時は極力現金を分散して持ち歩く、ウエストポーチのようなものを使用する時は収納部を腰の後ろではなく前に持ってくる、などの注意を払えば、市場や人ごみでのスリの被害も避けられるでしょう。治安情報は随時変更されますので、外務省のホームページにて渡航前にご確認ください。

外務省HP:http://www.mofa.go.jp/mofaj/


通貨

カンボジアの通貨はリエルといいます。米ドルが流通しているので買い物などは全て米ドルで行えます。ただしお釣りがリエルで返ってくる場合が多いので、リエルの計算を頭に入れておくと現地のお買い物が便利です。(4000リエルで1ドルと計算します。)物価が日本よりも安く、100ドル札や50ドル札が多いとお釣りが用意されない場合がありますので、日本で換金していく際に50ドル以下の細かい紙幣に変えてもらうと現地でとても役立ちます。なお、現地での日本円から米ドルへの両替も可能です。


言語

公用語はクメール語です。観光地のシェムリアップは、英語や日本語など多国籍な言葉が使えるカンボジア人も多く居ます。レストランや現地の乗り物(トゥクトゥク)を使用する際も簡単な英語で不便なく過ごして頂けると思います。現地の簡単な言葉を覚えていくと、現地の人とのコミュニケーションも取り易く、よりカンボジアを楽しんで頂けるでしょう。


ありがとう=オークン
こんにちは=スオスダイ
元気ですか=ソクサバーイ
すみません=ソムトー
さようなら=チョムリアップ リァ


気象条件

カンボジアは熱帯モンスーン気候に属し、大きく乾季と雨季のふたつの季節に分けられます。同じ時期であればシェムリアップやプノンペンなどの地域による大きな違いはありません。旅行のベストシーズンは乾季の11~5月で、なかでも11~1月は雨も少なく比較的過ごしやすくなっています。シェムリアップやプノンペンを訪れるのなら、1年を通じて日本の夏の服装と同じでいいでしょう。冷房の効き過ぎや日焼け対策に、長袖のシャツが1枚あると便利です。


人々

カンボジアは行ってみたい世界遺産ランキングが第一位であるだけでなく、もう一度訪れたい国ランキングでも常に上位を占めています。その理由は、観光や美味しい食事、あるいは楽しいショッピングだけではなく、カンボジア人の人々からあふれだす人懐っこい空気感にあるのでしょう。片言の日本語で「こんにちは!」と人懐っこく話しかけてくれる大人達や、道から手を振ってくれる子ども達を見ると、とても親しみを感じることができます。


カンボジアの水について

近年カンボジアでの水の衛生面は整えられてきました。
水道も綺麗な水が出るようになりました。コンビニや商店にはミネラルウォーターが販売されているので、飲料水を日本から持っていく必要はありません。日本で売られているものと同じメーカーのミネラルウォーターをカンボジア国内でも気軽に購入することができます。レストランで食べる事ができるフルーツシェイクに使われる氷等も衛生的になってきました。
しかしいくら衛生的になったとはいえ、慣れない国での滞在の疲れなどから免疫力が低下している場合がありますので、そういった時は生野菜や冷たいシェイクなどは控えましょう。


カンボジア教育について

カンボジアの教育制度は日本と同じ6・3・3制で、最初の9年が義務教育となっています。年々就学率は高くなってきています。日本や各国の多くの支援により農村部にも学校が建設され子ども達が元気に学校に通う姿が多く見受けられるようになりました。カンボジアの授業形態は、午前と午後の二部制になっています。学校では日本と同じように国語や算数の勉強が行われています。カンボジアの学校の制服の多くが、白いシャツに紺色のスカートまたはズボンが基本的なスタイルになっています。学校に行く前に水浴びをし、学校にいく支度をして友達同士で集まって遠くの家から登校していく元気な姿は、こちらまで元気をもらえるようなパワフルさを感じます。


市民の生活

カンボジアの朝はパワフルに始まります。朝から活気の溢れる市場にいくと多くの朝ご飯屋さんがあり、そこで朝食をとって仕事に向かう人々の姿を見ることができます。カンボジア人の足であるバイクが道を行き交い、登校中の子ども達の元気な声が聞こえてきます。東南アジア圏でカンボジア人はとても人懐っこく親しみ易い国柄だと言われています。道を歩いていると「ハロー」と声をかけてきてくれたり、微笑みを見せてくれます。普段の旅行とは少し違った現地の人々とのふれあいも楽しまれてみては如何でしょうか。


移動手段や乗り物について

カンボジアの市内での観光客の足となる乗り物はトゥクトゥクかタクシーが主流となっています。特にシェムリアップ市内では観光客が多いので多言語を話せるドライバーが沢山居ます。空港から市内へのアクセスはタクシーが安心です。乗り馴れていないトゥクトゥクなどの乗り物は「法外な値段を言われるのではないか」と不安に思う方もいるかもしれませんがが、数百円高く請求されることはあっても法外な金額を要求してくる悪質なドライバーは近年は少なくなってきました。ですが、安全になったとはいえトゥクトゥクから身を乗り出したり、写真を撮る為にカメラを車外に出したりするとカメラを盗まれたりする危険性もありますのでご注意ください。風を切って乗れるカンボジアならではの移動手段をお楽しみ下さい。


旅行時の服装について

初めての国に行く際に気になるのは、服装。渡航される時期にもよりますがインターネット等で気候情報をご確認の上渡航してください。市内には多くのランドリーがありますので、服は少なめに持っていき洗濯に出されるのも荷物を少なくするこつの一つです。現地には可愛くてお洒落な服屋さんが数多くあるので、現地で買い足してみるのも旅を楽しくする一つです。


カンボジア祝日、祭日

カンボジアには多くの休日や祭日があります。特に4月に行われるクメール正月には市内の店が閉まっていたり、各地方からのカンボジア人観光客がアンコールワットを訪れて混雑が予想されるので祝祭日の日程をご確認の上、渡航されることをお勧めします。※下記の情報は2014年のものになっています。


【カンボジアの祝日・祭日】

01月01日(水) インターナショナルニューイヤー(新年)
01月07日(火) 虐殺政権(ポルポト政権)からの解放の日
02月14日(金) ミアック・ボーチャー祭(万仏節)
03月08日(土) 国際婦人の日
04月14日(月) カンボジア正月(14日に新年となります)
04月15日(火) 同上
04月16日(水) 同上
05月01日(木) 国際労働者の日(メーデー)
05月13日(火) シハモニー国王誕生日祭
04月14日(水) 同上
04月15日(木) 同上
05月13日(火) シハモニー国王誕生日祭
05月14日(水) 同上
05月15日(木) 同上
06月01日(日) 国際子供の日
06月18日(水) ピサック・ボーチャー祭(仏誕節/釈迦生誕日)&モニク前王妃誕生日
09月24日(水) 憲法記念日

09月26日(金) プチュン・バン(万霊日/お盆)
10月27日(土) 同上
10月28日(日) 同上
10月15日(水) シハヌーク前国王の他界の記念日
10月23日(木) フランスからの独立記念日
10月29日(水) シハモニ国王即位記念日
11月09日(日) フランスからの独立記念
11月27日(木) 水祭り
11月28日(金) 同上
11月29日(土) 同上
12月10日(水) 国際人権の日
※祝日が土曜、日曜と重なる場合は、翌平日が振替休日となります。


カンボジア国土情報

【国旗】決められた名称はなくトンチェイ(旗)やトンチェイ・チエッ(国旗)と
            呼ばれている。国旗にはアンコール・ワットが描かれている。
【面積】18万1035km2(日本の約50%)
【人口】約1470万人(2013年)、プノンペンの人口は約150万人(2013年)
【首都】プノンペン
【政体】立憲君主制
【宗教】クメール人の大半が仏教徒(上座部仏教)。そのほかイスラム教(ほとんどの
            チャム族)、カトリックなど。
【民族構成】クメール人90%。ほかにチャム族、ベトナム人など20以上の民族が計10%